現代では、ほとんどの家庭やビルにおいて冷房、暖房などの温度調節が行われています。しかし温度調節のみ行うと、空気中の水分が極端に少なくなり、静電気の発生やのどの痛みなどの障害が生じます。特に病弱な人の過ごす病院や高精度の生産を要求される最先端工場ではクリーンな水蒸気による加湿が必要になります。
クロセ加湿用蒸気発生装置は蒸気発生器として改良を加えた特殊なスパイラル式熱交換器を採用し、装置の占める容積を少なくし、ビルなどのスペースの有効利用を図っております。
スパイラル式熱交換器は多管式熱交換器に比べ遥かにコンパクトであり、しかもスチームに対して充分な堅牢さを持っています。さらに2次側純水を蒸発温度まで昇温する予熱機能を内蔵するなどの改良を加えており、加湿用蒸気発生器として理想的な性質を備えています。
ビルのスペースの有効利用を図るため、コンパクトな特殊スパイラル式熱交換器を蒸気発生器に採用しています。
スパイラル式熱交換器は容積効率が良く、ユーティリティスペースすなわち機械室を小さくできます。
スパイラル式熱交換器は2枚の金属製の板を渦巻き状(スパイラル状)に巻き付け2つの流路を溶接により形成しています。
プレート式熱交換器に用いられているゴムガスケットは一切使用せず、1次側中圧スチームと2次側クリーン蒸気は完全に分離されています。
蒸気発生器は労働安全衛生法における第一種圧力容器に該当します。スパイラル式熱交換器は上下の平カバーを簡単に分解でき、容易に性能検査を受けることができます。
蒸気発生器には液面計が標準装備されており、2次側純水は高性能の液面コントロールが行われていますので、ON-OFF操作による変動はありません。
蒸気発生器は1次側の高温凝縮ドレンで2次側純水を加温する予熱部を内蔵しております。
2次側純水の予熱により、1次側中圧スチームの使用量を少なくし省エネルギーを達成すると共に、安定した運転を行っております。
クロセ加湿用蒸気発生装置はコモンベッド上に一体として製作されており、御客様の工事を少なくし、工事期間の短縮を図っております。