地球環境を守るため、工場排水の高度な処理が求められています。曝気槽を使った好気性処理や、消化槽を使った嫌気性処理など生物学的処理が多く用いられていますが、いずれも細菌を活動的にし、処理速度を速め、装置容積を少なくするための温度コントロールが欠かせません。
色々な熱交換器が使われていますが、排水の汚泥には繊維質など多くの夾雑物が含まれており、流路に障害物があれば、繊維の絡みつきにより詰まりが発生します。従来、流路形状に変化のない二重管式熱交換器などが用いられていましたが、機器容積の割に伝熱面積が少なく排水処理施設のレイアウトに問題があり、本器が代用されるようになってきました。
クロセKO熱交換器(汚泥熱交換器)は二重管式熱交換器の円形の流路を矩形に変え、その矩形流路を渦巻き状(スパイラル状)に巻き付けたものです。したがって、クロセKO熱交換器は二重管式熱交換器と同じように障害物のない特殊構造の単一流路を持ち、しかも、汚泥を渦巻き状に巻き上げながら流しますので、固形分の沈降もなく入口から流入した汚泥は全て出口から流出します。
クロセKO熱交換器の流路は二重管式熱交換器のように流路と流路の間に無,駄な空間がなく、機器のしめる嵩(容積)は遥かに少なくなります(1/10以下となります)。
クロセKO熱交換器は一枚の平カバーを外すと汚泥側の全ての流路を点検でき、二重管式熱交換器のように多数のフランジを分解する必要はありません。